Guatemala買い付け珍道中#2
フランシスコ・ケサダ氏
先日、弊社パートナー農園であるビスカヤ農園(ハラパ)とララボール農園(グアテマラシティ)に訪問してきました。そこで、両農園のオーナーであるフランシスコ・ケサダ氏(あだ名:チェスピ)にコーヒー栽培について教えていただきました。
彼は、バイヤーたちが求める品質と量を毎年安定してつくることを一番大切にしています。そのためにはどうすればいいのか?を常に考え毎年新しい取り組みに投資しています。
話してをしていく中で興味深かった点について、いくつか紹介できればと思います。
1、発酵槽タンクの素材
2、発酵時の酵母の添加
3、プロセス時にでる汚水への取り組み
まずは1の発酵槽タンクの素材についてですが、一般的にはセメントで固められた下記の写真のようなものが一般的です。
彼曰くこれだと、何回も使っていくうちに、悪い微生物がセメント部分についていきコーヒーに悪い影響を及ぼすのと、外の環境に非常に影響を受けやすいため、温度コントロールなどがしづらいと。
そこで新しく考えたのが、下記のプラスチック製の発酵タンクでした。
使い始めて3年目ですが、常にきれいな状態で発酵できる点、蓋がついておりそれにより外気からの影響をあまりうけず、安定して同じ味つくりができるようになったといっていました。
2の発酵時の酵母の添加は、いろいろまだ試行錯誤中のようですが、実際フランスに渡りシャンパンの酵母について勉強しにいったようです。そして今現在コーヒー専用の酵母もあるようで、どのようにカップに影響があるかをみているようです。今年、いくつかのロットをカッピングできる機会があるので、いくつか買い付けたいと思っております。彼は、これでいい結果がでればコストを下げるために、たくさんの量を作り、多くの方に楽しんでもらえるように今考えているようです。 ※ある国の品評会の上位ロットには、すべて酵母が添加されているとか。。。
3のプロセス後の汚水(洗い流されたミューシレージを含む水)については、非常に生産者ごとでの対応が分かれます。何も気にしていない人たちは、平気でプロセス後の汚水を川に流しています。これにより実際、川が酸性におかされ、魚がたくさん死んでしまったり、悪臭がただよい近隣住民からも苦情が多発しているようです。フランシスコ氏のビスカヤ農園では、プロセス後の汚水を大きな穴を掘ったところに貯めておき、水が蒸発して泥になるまで待ちます(下記写真)。その泥をコーヒーの木の肥料として再利用しています。
改めて現地に来てみると、生産者の苦労や努力、たくさんのことを考えながらコーヒー生産されていることに気づかされます。コーヒー生産に対して真摯に向き合うフランシスコ氏のコーヒーを是非楽しみにしていてください。
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<新たに買い付けたロット>
San Juan Bosco - Finca La Sierra - Caturra Catuai FW |
Antigua - Finca Capetillo - Pacamara Natural |
Pasajquim - Regional Atitlan |
Jalapa - Finca Los Naranjales - Geisha Natural |